山小屋Bergheimに係わる意見

2206黒崎 Thu, 12 Jun 2025

OB会の黒崎です。松下さんからメールを頂き、懐かしい方々のお名前を拝見したので、こちらからも支部活動実施のお礼のご挨拶をさせて頂きます。
支部発足20周年おめでとうございます。自分自身は関東支部行事に参加ができず申し訳なく思っていますが、近畿支部や東海支部の行事には年1回程度飛び入り参加していますので、機会があればぜひ支部行事にも参加させてください。懇親会であった話題に関して、せっかくの機会ですので少し触れたいと思います。
ご案内のとおり、BH周辺の活動は以前より困難にはなっておりますが、協力者の安全対策もあり、細心の注意を払えばそれほど危険とまでは言えませんので、前回春の小屋作業参加の現役もそれなりに楽しんでくれていて、自分の感覚としては今少し現状程度の活動ができればと感じたところです。
とはいえ、少し先には我々OB及び協力者も高齢となり現実の対応が難しくなるのは確実で、かつ、現役もかつてのような登山中心志向の人は少なく、興味のある活動の1つとして年数回登山を楽しみたい方が大半の中で、厳しい作業を自発的に行うことを期待するのは組織的、長期的には難しいと考えます。つまり、かつてのような現役のみでも活動して行こうとする雰囲気は醸成できないというのが自分の認識です。
この点は単に組織的活動への安全配慮義務のレベルが上がってきたという問題だけでなく、そもそもワンゲル部の活動の中身と部員の意識が変化しているという体感からくるものです。おそらく、ある程度の力量と登山経験があれば高三郎登山そのものはOBの支援で現役の一部も可能ですが、かつてのような自分たちのフィールドであるとの意識は消滅していますので、組織的、自主的に犀奥を活動領域として認識・活動することは今後もないと思っていた方が妥当かもしてません。
加えて、アプローチの問題及び周辺地域が自然環境保全を徹底すべき場所であることも入山者を拡大したり広範囲に外部の協力を求めることを自粛せざるを得ない背景もあります。(個人的な印象ですが、動物の食害か尾根付近の植生が薄くなっているように見え、異常気象も重なって山の崩壊を助長しているような気が)
協力者を含め力量のあるOBだけで個人的にひっそりと最低限の登山道の維持活動等をし、その活動基盤として小屋を維持するようなイメージは持てますが、こうなるとワンゲル部及びOB会がそれらの活動に組織的に関与する意義がどれほどあるのかとの意見が会員からも寄せられるようにも思います。また、行政からの補助も返上することになる可能性が高いと思います。幸い、今すぐ小屋を解体すべき状態ではなく、もう少し時間的猶予はありますので腰を据えて臨みたく思います。
これまで70年近く小屋及び登山道を維持し、当たり前のように周辺地域で活動してきた皆様から見れば残念な状態かもしれませんが、現状及び将来を総合的に見据えて以後対処していきたいと思います。
BH以外のOB会の課題として、現役生リーダー養成の支援を中心とした現役の力量UP、OB会の中堅会員の掘り起こし、倉谷以外での代替活動拠点の模索といったことも念頭においておりますので、皆様からのご意見を伺いながら、息長く、安全で楽しい活動を心がけていく所存です。
長文となりましたことをお許しください。今後ともよろしくお願いいたします。
<参考>近年の高三郎登山の記録
高三郎山 / しいたさんの奈良岳(倉谷三方岳)・大門山の活動データ | YAMAP / ヤマップ
高三郎山 - 2025年04月27日 [登山・山行記録]-ヤマレコ
2024.04.14 高三郎山 : 小松ブルーベル山の会