近畿支部6月の特別企画PWの実施報告

1107加藤
Wed, 28 Jun 2023

8代将軍吉宗が、庶民でも手が届くように幕府直轄で栽培に成功し全国に普及させた朝鮮人参(オタネニンジン)と同様に、輸入に頼っていた薬用植物の国内栽培が必要ということで開設されたのが、ここ武田薬品の京都薬用植物園です。昭和の始め、広大な曼殊院の境内の大部分を買収し、その広さは東京ドームの約2倍あるそうです。
研究所部分が筑波に移転したので、現在は薬用植物の栽培を続けながらも、絶命危惧種の栽培や、年に数回、市民向けに研修会を行っています。ここでは他の植物園とは違い、触ったり味わったり五感で感じることのできるなど、説明員のもとで体験できるのが特徴です。
完全予約制で50人の定員で、小雨だったのですが、ほぼ全員集まっていました。3つの班に別れ、それぞれのコースで見学が始まりました。
最初に味わったのは、ヒキオコシ。秋に花が咲くのは知っていましたが、味わったのは初めて、その苦さに角砂糖を持参すべきと思ったほどです。
漢方薬園では、一つの花壇に組み合わせの植物園を植えるなどなかなか工夫がしてありました。中央植物園、漢方薬園、資料館、ハーブ園、民間薬園と回りました。資料館では漢方薬の原料を味わえました。もちろん人参もですが、良い味がするのは体が欲しているからだとのことでした。
実に楽しい体験でした。
 
その後、曼殊院の宸殿完成披露に合わせ、国宝の黄不動図が里帰りし、特別拝観できるというので曼殊院へ。
以前、PWでも立ち寄った寺ですが、拝観順路がほぼ逆になっていました。それにしても人が、少なくほぼ貸し切り状態。宸殿は以前の梅林のあたりに、従来の建物と廊下続きで建てられていました。
今の機会を逸すると、また、博物館でしか見られないのでしょうが、黄不動は木の香する畳の敷かれた宸殿の中で間近に拝観できました。何か本来の形に置かれた黄不動のようであり、これまた、貴重な体験でした。
 
植物園の様子は次を見てください。
曼殊院は基本的に撮影禁止でした。
 
LinkIconhttps://img.gg/i9s6IJK
 
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これで近畿支部の活動も秋までお休みです。
それぞれで、自然と親しんでください。