「あえのこと」神事
1512舟田
Sun, 26 Dec 2021
昨日、あえのこと神事体験ツアーに参加してまいりました。平成21年に世界無形
文化遺産に登録された「あえのこと」には12月5日の暮れのあえのこと(新嘗祭相
当)と、2月9日の春のあえのこと(祈念祭相当)の2つがあります。田を守り続け
て目を傷められている夫婦神(その家に憑いた守り神)を家屋に招き入れ労をねぎら
い、種籾を守りながらお休みいただき、翌春には再び田へお出ましいただく行事で
す。
奥能登の各農家で行われていましたが、出稼ぎが始まった昭和40年頃から急速に廃
れて、現在は10軒ほど…。柳田植物園に古民家を移築してきたのが30年前、自分
がここで実演するようになったのは5,6年前あたりからだが、コロナで観光客が途
絶え、今年はこの企画で、久しぶりに実物を並べての実演になったとのこと。子供の
頃にはお下がりを頂くのが楽しみで、基本は我が家で採れた物プラスご馳走としての
ブリであったとのこと。
今回は、旅行代金13,800円のところ、県民割引+モニター企画で、5,800円に。それ
に観光クーポン+これまでの参加クーポンも使った結果、実費は1,800円で能登牛ス
テーキ付き膳になる…の、「参加がお得でしょ!」企画でした。いわゆるマイクロ
ツーリズム、地元見直し企画です。山海の珍味豊かな石川県、運転免許返納も間近に
なると、こういう「モノ」「コト」「食」を手軽に楽しめる…が多くなってくれる
と、ありがたいです。
5Gとは、出先からピッとやると、掃除が済んで家がもう温まっているような便利
のことのようですが、神事の一見バカバカしい行為に宿る感謝と祈りの魂の方に、人
間らしさも感じとります。
便利さと引き換えに魂を売り続け、支払いにあくせくし続けているのが、現代人とい
うことですね。
皆様、どうぞよい御年をお迎えください。
0806篠島
「あえのこと」神事は珍しいのでは、私の子供時分(小中学生)の頃は村では
6月の田祭りと夜鷹祭り、1月のさぎちょう、2月のカモ追い等、子供が中心の
行事があり、それが遊びでもありました。今では何も残っていないようです。